警備会社に「追跡」という新たな武器を。状態監視~盗難品のリアルタイム追跡を実現する「Macnica Tracks®」
本記事のまとめ
巧妙化する盗難リスクに対し、従来の「侵入を防ぐ」警備だけでは限界があります。これからの警備会社に求められるのは、万が一の際にも確実に「追える力」です。
IoTソリューション「Macnica Tracks®」は、マルチセンサーによるリアルタイムな状態監視と、国境を越える高度な追跡力により、他社サービスとの圧倒的な差別化と強固な資産防衛を実現します。
はじめに
従来の警備サービスは、監視カメラや赤外線センサー、そして人の目を駆使した「いかに侵入させないか」というエリア防衛が主流でした。しかし、犯罪の手口が高度化・組織化する現在、この前提が揺らぎ始めています。
たとえば建設現場における重機の盗難は、1件で数千万円規模の損失につながるケースもあります。ひとたび持ち出されてしまえば、従来の監視カメラやセンサーでは追跡手段がなく、回収に至らないケースも少なくありません。
こうした背景から、警備会社に求められる価値は「盗まれないこと」だけでなく、「盗まれても追える・取り戻せること」へと変化しています。また、既存の警備サービスは飽和し、他社との差別化が難しくなっていることから、新たな付加価値を与える「モノ起点の監視」という視点も欠かせません。
マクニカが提供する「Macnica Tracks®(マクニカ トラックス)」は、まさにこうしたニーズに応え、警備業界の常識を塗り替えるソリューションです。
本記事では、同製品のおもな特長やユースケースをご紹介します。
Macnica Tracks®とは
Macnica Tracks®は、Qualcomm社のモニタリング端末「QTS110」を資産に取り付けるだけで、異変の検知と盗難後の追跡を同時に実現するIoTソリューションです。
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単に、今どこにあるかを記録するだけの従来のトラッカーとは異なり、資産に起きた物理的な変化をリアルタイムで捉え、管理ダッシュボードへ即座に通知することに特化しています。
警備現場においては、とくに以下の3つの特長が強力な武器となり、これまでの警備サービスでは難しかった、「盗難品の回収」を現実のものにします。
① 「モノの異変」を見逃さないマルチセンサー
傾き・振動・衝撃、さらには照度(光)までを検知するセンサーを内蔵。これにより、カメラの死角で起きた「重機の吊り上げ」や「梱包箱の開封」といった、盗難の予兆となる動きを逃さずキャッチします。
② 国境をも超える追跡力
グローバルSIMの内蔵により、海外200カ国以上でのローミングに対応。不正輸出を目的とした海外への持ち出しリスクに対しても、途切れることなく追跡し続けることが可能です。
③ 現場の負担を最小限にするワイヤレス設計
QTS110は一時間に一度の通信で最大100日程度、一日に一度の通信で最大1年程度の連続動作が可能となります。また、電源工事や複雑な配線は一切不要です。守りたい資産に「置く・貼る」だけで、その瞬間から高度な「モノ起点の警備」をスタートできます。
ユースケース
ここからは、MacnicaTracks®のユースケースを3つご紹介します。
活用シーン1:【屋外・夜間】建設現場の音なき重機盗難を追跡
建設現場における重機盗難は、近年増加傾向にあり、1件あたり数千万円規模の損失となることも珍しくありません。
たとえば、深夜の建設現場。窃盗団はゲートの監視カメラの死角へ潜り込み、フェンスから侵入します。そして数千万円クラスの重機をクレーンで静かに吊り上げ、待機させていたトラックに載せてその場を去る——。こうした「音なき盗難」は、カメラに犯人の顔が映らないことも多く、翌朝に被害が発覚した時には、彼らの足取りは完全に消えています。
しかし、QTS110を重機に設置しておけば、従来は「盗まれた時点で終わり」だった事案でも、「発生→追跡→回収」までの一連の対応が可能になります。
① 異常の即時通知
クレーンで吊り上げられた際のわずかな「傾き」や「振動」をモーションセンサーが検知し、即座に管理者の手元へアラートを飛ばします。
② リアルタイム追跡
トラックに載せられて移動が始まっても、GPSとLTE通信で逃走ルートを地図上でリアルタイムに描写。
③ 「モノ」自体が発信
たとえ犯人がトラックのナンバープレートを付け替えても、重機自体が位置を発信し続けているため、潜伏先の倉庫まで警察を正確に誘導し、回収へと繋げることが可能です
活用シーン2:【屋内・倉庫】光が証拠を掴む内部不正・資産防衛
物流センターや倉庫の重要資産エリア。高額な精密機器やブランド品が並ぶこの場所には監視カメラが設置されていますが、従業員が日常的に出入りするため、「正当な業務」としての開梱か、「不正な持ち出し」のための開梱かを映像だけで判別するのは困難です。
また、梱包箱の中身がいつの間にかすり替えられていたというケースでは、発生場所の特定すら容易ではありません。しかし、QTS110を梱包箱や保管ケース内に同梱することで、デジタルな証跡管理が可能になります。
① 照度(光)による検知
箱が開けられた瞬間のわずかな「光」を照度センサーが検知。「いつ、どこで箱が開けられたか」をログとして記録します。
② 心理的抑止
「開ければ即座に記録が残る」という仕組みは、従業員などによる不正リスクに対する強力な抑止力として機能します。
③ 後付けの容易さ
特殊な工事は不要。守りたい資産と一緒に箱に入れるだけで、その瞬間から「モノ起点の警備」が始まります。
活用シーン3:【輸送・移設】重要資産の移動監視におけるブラックボックスを撲滅
近年、情報漏洩や資産紛失に対する監査要件は厳格化しており、「適切に管理されていた証明」が求められるケースが増えています。
とくに機密情報が含まれたサーバーやストレージの移設、あるいは重要書類の輸送業務では、紛失や盗難が許されないのはもちろんのこと、「適切に管理されていたか」という客観的な証拠(エビデンス)が求められます。
しかし、従来の運用ではドライバーの報告や受領印に頼るしかなく、走行中のルート逸脱や、一時保管場所での不正な開封をリアルタイムに把握する手段が不足していました。こうしたケースでも、「QTS110を輸送ケースや機密媒体に同梱し、Macnica Tracks®でリアルタイムに監視すれば移動中の全プロセスをデジタルデータで証明できるので安心です。
① ルート逸脱の即時検知
指定された配送ルートから外れた場合や、予定外の場所で長時間停車した際にアラートを発信。輸送中の空白の時間を排除します。
② 衝撃・開封の証跡取得
輸送中に過度な衝撃が加わらなかったか、また受領前にケースが開封(照度検知)されていないかを記録。物流品質の証明として機能します。
③ コンプライアンス要件への対応
近年、金融機関や大企業の監査では「回収から消去・処理までの管理方法」が厳しく問われます。走行履歴や状態ログをそのまま報告書に活用できるため、顧客からの信頼獲得と受注率向上に直結します。
Macnica Tracks®が警備のプロに選ばれる理由
監視カメラや既存のセンサーだけでは到達できなかった「モノ起点の監視」と「確実な追跡」。それを支えるMacnica Tracks®の3つの強みを解説します。
①異変を逃さない「状態監視」
位置情報を把握するだけでなく、対象物の状態変化を多角的に捉えるセンサーを1台に凝縮しています。
■傾き・衝撃センサー
重機の不自然な移動や、クレーンによる吊り上げを瞬時に検知します。
■照度センサー
梱包箱やコンテナが、開封された際のわずかな光をキャッチ。カメラのない暗所での不正行為を可視化します。
■温度・湿度・気圧センサー
盗難対策のみならず、保管環境や輸送品質の証明にも活用可能です。
②盗難後も追い続ける「追跡力」
犯人が現場を離れた後、どこまでも追い続けるための独自の技術を搭載しています。
■ハイブリッド測位
GPS/GNSSが届かない屋内や地下でも、周囲のWi-FiやLTE基地局の情報を活用し、途切れることなく位置を特定し続けます。
■グローバル・ローミング
海外200カ国以上で利用可能なグローバルSIMを内蔵。不正輸出を目的とした海外への持ち出しに対しても、国境を越えて追跡が可能です。
■リアルタイム・アラート
設定したエリア(ジオフェンス)からの逸脱やセンサーの異常を、管理画面やメールへ即座に通知します。
③現場に負担をかけない「運用性」
既存の警備フローを妨げず、現場の負担を増やさないための工夫が凝らされています。
■工事不要・完全ワイヤレス
電池駆動のため、電源がない場所や移動体にも「置くだけ・貼るだけ」で即座に導入できます。
■最大100日以上の長時間バッテリー
頻繁な充電や電池交換の手間を省き、長期にわたる資産監視や輸送の管理をサポートします。(※設定により変動)
■IP67準拠の防塵防水性能
過酷な建設現場や屋外の資材置き場、雨天時の輸送など、環境を選ばず安定した動作を維持します。
導入後の変化
Macnica Tracks®を導入すると、警備の在り方は以下のように変化します。
| 導入前 | 導入後 |
| 盗難は防ぐことが前提 | 異変をリアルタイムで検知 |
| 発生後の追跡手段がない | 盗難後も位置情報をもとに追跡可能 |
| 証跡はカメラや人の記録に依存 | 移動履歴や状態ログをデータとして記録 |
これまでの警備の常識であった「いかに侵入を未然に防ぐか」というエリア防衛は、もちろん重要です。しかし、巧妙化する犯罪手口や監視カメラの死角という物理的な限界を前に、いま警備業界には「守る」のその先にある「取り戻す」ためのソリューションが求められています。
さいごに
Macnica Tracks®を活用すれば、警備会社は顧客に対し、万が一の際にも回収までを強力にサポートできるという、他社にはない強固な付加価値を提示できるようになります。もしカメラが映せない場所での開封や移動をセンサーで捉えられたなら、自社のサービス品質や信頼性の向上に、大きな期待がもてるはずです。
また、既存の設備に「後付け」するだけの柔軟な運用により、現場の負担を抑えながら新たなサービスラインナップを拡充できる点も、ビジネスの収益性を高める大きなメリットとなります。
Macnica Tracks®は、警備のプロフェッショナルが顧客の深い信頼を勝ち取り、競合他社との差別化を決定づけるための強力な武器となります。資産防衛のスタンダードを塗り替えるこの新しい視点を、ぜひ貴社の次なる戦略にお役立てください。
FAQ
Q. 電池寿命(バッテリーの持ち時間)はどのくらいですか?
A. 1日1回の通信であれば、約1年間ご利用いただけます。ただし、設置場所の通信環境によって消費電力が変動するため、期間が変動する場合があります。
Q. 対象物の動きを検知した際に、高頻度通信へ切り替えることは可能ですか?
A. はい、切り替え可能です。
Q. 過疎地でも問題なく通信できますか?
A. 本製品はCat-Mを採用しているため、LTEの電波がつながるエリアであれば問題なくご利用いただけます。他のLPWA、LoRaやSigfoxなどに比べカバーエリアが広いため、過疎地での運用にも最適です。
Q. 海外へ持ち出された場合でも、追跡は可能ですか?
A. 世界約200カ国でご利用いただけます。ただし、中国など一部のご利用禁止エリアを除きます。
Q. アラート通知はどのような形式で通知されますか?
A. ご指定いただいたメールアドレス宛に、アラートメールが届きます。
Q. さらに小型のモデルはありますか?(警備対象物への設置のしやすさについて)
A. 恐れ入りますが、現在のモデルのみの展開となっております。
本製品は手のひらサイズで設置場所を選ばない設計となっておりますが、ご不安な場合はデモ機の貸出や、実際の警備対象物への設置可否のご相談も承っております。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
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Macnica Tracks®は、1台から導入・検証が可能です。まずは特定の資産や現場でPoC(実証実験)を行い、効果を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
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